<家・style第1回結婚式が出来る家コンペ出展案>
課題 : 結婚式が出来る家
題名 : HOUSE with Ribbon
本文 :
公園で挙式が行われる際の風景として、魅力的なファサードが求められる敷地である。
そこには、青い空と公園の緑に映える、ウェディングドレスと同じ白色の家が相応しいと考えた。
矩形の敷地に対して合理性を考慮した建ち方を求めると、ホワイトキューブ型の住宅を踏襲することになる。
ホワイトキューブにおいて、ファサードを形成するのは開口部である。
ここで考えるべきことは、
@余条件として隣家の状況が把握しきれない分譲住宅地などにおいて、充分な検討が成されない開口部を設けても、
開くことのないカーテンを纏うこととなってしまう。
A外部に対する眺望からの合理性を得た開口部を設けたとしても、ファサードとしての良否には疑問が残る。
ことである。
周辺が把握しきれない状況で、ファサードのイメージに重点が置かれる今回の課題において、
カーテンで閉ざされがちな虫食い穴のような開口部は好ましくないと考え、
可愛さをシンプルに表現した「リボンのある家」を提案する。
リボンの結び目は、
@リボン型の影を落とす玄関庇になる。 A結婚式の記憶として公園と一体的に保存される。
縦のリボンは、
@主な採光・換気を獲得する。 A連窓に呼応した吹き抜け空間によって内部が分節される。
横のリボンは、
@補助的な採光・換気を獲得する。 A連続した凸面には各居室の収納が設けられる。
ホワイトキューブにかけられたこれらのリボンによって、
ファサードは、内部空間に対してワクワクする様な心理的効力を獲得することができる。
内部空間は、連窓を伴って分節される吹き抜けのダイナミズムと採光・換気・収納による機能性を獲得することができる。
不確定な周囲との関係性を先行させて窓を開けるのではなく、ファサードを積極的に捉え、
内部空間を発展的に計画することによって、より象徴性の高い建築を実現させる。
結婚式のできる家はそんな象徴性を獲得・発展させることでこの街の景観を彩り、ハウスウェディングができる街のファサードとなる。