<ユニクロ・クリエイティブアワード2006出展案>
募集HP : http://www.uniqlo.com/creative/
課題 : 「Tシャツを、もっと自由に、面白く」
題名 : S/G
拡大図 :●
キーワード : 外観・色彩
スケッチ :1 2 3 4 5
本文 :
Tシャツがコミュニケーションツールになれば面白いのではないかと思い、全面に迷路を描きました。
どんなシーンにでも対応できるものであることが、自由なものを考えた時に重要であると考えています。
デザインは、指で撫でること・過度に主張しないこと・迷路としての楽しさ・Tシャツとしてのカッコ良さに注意して決定しました。
ぐるぐる回りながら遊んでもらえればと思います。
提案 :
コミュニケーションツールになるのが良さそう
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人が触りたくなるもの or 色んな角度から見たくなるもの
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色んな図柄?点がいっぱい?一筆書き!
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一筆書きで襟とか袖を縁取ってくのも面白そうだけど、画としてのインパクトが若干薄い気がする。
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インパクトを上げるために複雑な一筆書き!
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なら迷路みたいじゃん!
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ってことで迷路!!
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着てる人をクルクル回りながら、遊ぶ感じ。
子供とかウケるんじゃない?
いろんなトコ指でなぞられたりして面白い?
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模様としても色んな方向性を持った線が柄になるわけだから、ボディラインがいろいろ強調されるとか、機能も持ってる気がする!
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スタートとゴール(スタート脇腹、ゴール右肩とか)だけだと、途中で飽きちゃうよね。多分最後までやらない。
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中間ゴールみたいのが何個かあって、途中に置いとけばいいんじゃない?
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そしたら次へ、次へってモチベーションが続く感じ。
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・・・・・
というのが初めに書いたメモでした。
他人が着ているTシャツを触れるような状況は、特別な素材を用いている時か、ゴミが付いている時、愛撫する時くらいであるように思います。
スキンシップは重要な大変有効なコミュニケーションの手段であり、そこから始まる遊びは面白いのではないかと考えました。
面白いということについてのアイデアが先行した状況で、地と線・カラーのスタディに入っていきました。
結局何か感覚的なアートに向かいそうな中で、自由ということについての回答を模索していると、作る側の自由と着る側の自由二つの自由があることに気が付きました。
機能が無いものの場合、作る側にとって自由なものは多いけれども、それが着る側にとっては不自由なものになっている状況もあるように思いました。
派手すぎるデザインでは着るシーンが限られてしまうように思います。
そこで、(面白い)機能を盛り込むものの、それが過度に主張してしまって自由な着こなしができなくなってしまわないように注意しながら、デザインに取り組みました。
スタートとゴールの文字もごく一般的なワンポイントの位置に落ち着かせ、配色は指でなぞることによる汚れも考慮しながら、
暗めでスタイリッシュに見えつつ、文字との強いコントラストによって迷路が消えるようなものを選びました。
いつでもどこでも着られる自由なTシャツは、いつでもどこでも遊びを提供することができるTシャツです。
ちなみにこの迷路、当然ゴールできるように描いてあります。
体を何周か回りゴールが右にあるか左にあるかもわからない状況はなかなか面白いと思いました。
一言 :
各パラメーターについてのスタディは順調に進みましたが、色彩については難しい決定を迫られました。
如何に感覚的な部分を持ち込むか、そこに理論が必要か否かは分かれるところだと思いますが、
迷った時は、自分が好むように進めば良いのではないかと思うようになりました。
今回の作品は、主観によって単純にカッコイイと思えるかどうかの判断をカナリ強い割合で行った作品となりました。
また、最初のアイデアとして迷路に着眼したこと、テーマに対して第一感として直感的に回答したことは、
ここ最近の建築のコンペにおいて忘れていたものであるように思い、そしてそれは大切なことであると思いました。
結果として落選しましたが、建築的/アート的な線引きの中で、自分のデザインをこれ以上アート的な方向に持って行くつもりはありませんし、
恐らくそのようなもの(純粋なグラフィックのみの表現)にあまり関心が無い様に思います。
異分野のコンペに挑戦することは大きな刺激になりました。
周囲の人たちからは多大な評価をして頂けたので、個人的に制作して着ることにしようと思います。
イイと思うんだけどなぁ。。