<KOKUYO Design Award 2006 出展案>

募集HP : http://www.kokuyo.co.jp/award/award2006/j/

課題 : 


題名 : Ball-Pen

キーワード : 形態 

スケッチ : 

本文 :

ボール状に整形した鉛筆の芯を提案します。
鉛筆は、芯が尖って次が書き易いように回しながら使います。
これは素材の特性を活かした使い方であると言えます。
素材の特性を活かして使用することの変化をデザインしたいと考えました。
消しゴムが使う度に丸まって使い難くなるのに対して、
このBall-Penは、使う度にShapeUpされて、
使い易く魅力的なカタチに変化していきます。
日に日にカタチを変えていくBall-Penは、
デスク上に遊び心を与えてくれます。

カタチの変化がより強調されるように、元のカタチは球体としましたが、
書き始め易さ・置き易さを考慮して、底面はカタチが崩れない程度に削りました。
鉛筆を未だ握れない頃に道路に落書きした、小石のようなものであればと思います。


提案:

テーマが「素」ってことで、
生まれて初めて使った筆記具が鉛筆なんかではなく石だったなと思って。
石でアスファルトにガリガリ落書きして遊んでた頃の記憶を思い出しました。
鉛筆が一番シンプルな筆記具と思われがちだけど、そこには持ち方が存在して、
小さい頃は持ち方は知らないわけで。
誰でも持てる石のような筆記用具があればと思って考えたのがこれでした。

で、芯は黒鉛と粘土(陶器)の混合物でできてるんだけど、硬いから、
使うに従って、消しゴムみたくモコモコじゃなくて、カクカクになるなと思い、
それが素材の特性で変化してるのも面白いなと思ったりしてました。
パッケージにするとセットの方がカワイイから消しゴムの球も付けてみたりして。
消しゴムと同時に使ってくことで、カタチの変化の違いも強調されるかなと思ったり。


一言 : 

着想は悪く無いと思っていたのですが、
「素」というテーマに対する回答として、ガリガリ書くという原始的な行為という点と、素材そのものを使うという点
2点が存在しているということに気付きました。
「Ball-Pen」というタイトルを早めに付けてしまったこともあり、
なかなか案をどちらかにシフトさせていくことに躊躇してしまいました。
提案後の分析の重要性を再認識したコンペになりました。

建築のデザインの場合、様々な発展性も許容した状態での提案が、案の豊かさを増すことが多いと思いますが、
プロダクトデザインの方が、より純度の高い提案が求められるように思いました。